~都会という森林の中の製紙工場が導入した省エネ機器~
SDGsやサステナビリティへの取り組みが注目される今、機密書類の再資源化という独自のポジションで、環境と企業の信頼を両立するのが埼玉県川口市に本社を構える鶴見製紙株式会社様です。
本記事ではそんな鶴見製紙様の魅力と、当社より導入いただいた排水処理設備で使用する曝気用ターボブロワについて、製造本 品質管理部 製造管理課課長の原様よりお話を伺いましたので、ご紹介いたします。
1. 都会という森林の中の製紙工場 鶴見製紙株式会社様のご紹介
2. 責任ある企業として時代を先駆ける環境対策 『ターボブロワの導入』
「都会という森林の中の製紙工場」
実際に鶴見製紙様では、機密書類が多く発生する首都圏に工場を持つことで、印刷物やオフィスなどから出るコピー紙などの古紙を原料とした再生紙100%のトイレットペーパーを製造しており、循環型社会を推進されています。
上質の古紙が利用され、人と環境にやさしい製品として、純パルプと変わらない質感を追求した上質さとなっております。
マイクロエンボス加工によるソフトな肌触りで「ふっくら」「やわらか」に仕上げられています。
更に、市場のニーズに合わせて、長巻き対応に出来るよう、製造機械の改造をするなど、製品開発にも柔軟に対応しています。
機密書類溶解とは、お客様の事務所で発生する機密書類を段ボール箱ごと未開梱で回収し、安全に溶解処分することです。
鶴見製紙様で回収された書類はすべて古紙原料として活用され、100%再生紙のトイレットペーパーへと生まれ変わります。
このサイクルを鶴見製紙様では「機密書類溶解処理システム」と呼び、リサイクルビジネスの一つの柱とされています。
また、鶴見製紙様では古紙原料のうち平均70%以上を機密書類が占めています。
こちらは他社と比べても非常に高い比率であり、鶴見製紙様の大きな強みの一つであるといえます。
◆万全のセキュリティ体制
機密書類は運搬車両から荷下ろし後、速やかに溶解処理が行われ、箱から出さずに処理することで書類へ他者が触れるリスクを排除しています。
溶解場への入退室管理には指静脈認証システムを導入し、さらに7台の監視カメラですべての工程を記録。ご要望に応じて溶解処理の立ち会いや、処理後には溶解証明書の発行、ならびに作業を録画した動画ファイルの提供も可能とされています。
また、鶴見製紙様は機密書類溶解処理システムを構築した際、2007年に業界で初めて高度な情報セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」認証を取得し、徹底したセキュリティ対策が行われております。
◆首都圏に隣接した好立地
溶解設備のある鶴見製紙様本社は、最寄駅の南鳩ケ谷から徒歩約10分。都心から電車、及び車で約40分の距離です。首都高速川口線からも便がよく首都圏に隣接しているため、輸送にかかる環境負荷やコストも低く、溶解作業に立ち会う際の負担も少なくすみます。
お客様によって機密書類の回収先拠点数、時期、数量など状況は様々です。
首都圏エリアで自前の物流ネットワークを持つ鶴見製紙様だからこそ、お客様のニーズに合った、回収ルートや車両の手配も可能となっているのです。
鶴見製紙様では『責任ある企業として、時代を先駆ける環境対策』として、様々な取組をされておりますが、その中で特に力を入れられているのが『燃料』、『排水処理』、『廃棄物処理』です。
ターボブロワの導入経緯や導入後の効果など、実体験をもとにお話を伺いましたのでご紹介いたします。
鶴見製紙様が所有する排水処理設備では従来型のルーツブロワが使用されていましたが、運用をされている中で特に3つの課題を抱えられていました。
【抱えていた課題】
①電気代高騰によるランニングコスト
②日常的なメンテナンス・昼夜を問わない緊急対応
③騒音や熱による身体的負担
その課題を解決するために『しっかりご納得した上でご採用いただきたい』という想いを持って、新明和工業社製の高効率ターボブロワを下記4項目の内容を以てご提案いたしました。
①電気代削減効果
試算結果として、約3.3年で回収という驚異的なコストメリットとCO₂削減量151.0 t/年という大きな環境価値を生み出せることをご提示させていただきました。
②省人化対策 プレミアムパック(定期メンテナンスパック)のご提案
プレミアムパックをご契約いただくことで、定期点検や部品交換を実施し、メンテナンス費用の平準化することが可能になります。
また、サービスパックには遠隔監視機能が含まれており、AIを活用した予防保全と時間計画保全を行うとともにPCや携帯端末から運転状況の確認が可能になります。
月次報告書ではフィルターの状態や消費電力などの詳細を確認することができ、万が一異常値やエラーが検出された場合は、アラートメールを送信し迅速にお知らせします。
③実機体感 キャラバンカーによる実機見学会の実施
導入されたあとに『イメージしていたものと違う』といったトラブルを防ぐため、キャラバンカーを用いて、実機を見学いただく機会を設けさせていただきました。
実際にご確認いただいたことで、省スペース、静音、日常的なメンテナンス箇所などに納得感を持っていただくことができました。
④工事範囲の確認
具体的なお話が進んだところで、3D図面を活用して工事個所のご説明や設置イメージを共有いたしました。
こちらを行ったことにより、付帯工事も含めて円滑に工事完了まで進めることができました。
ご提案と検討を重ねた結果、より効率的な運用とリスクマネジメントの観点から、『ターボブロワ MAX100-C100』2台の設置工事を行うことになりました。
導入から2年が経ち、どのような変化や効果を感じられているかお伺いしました。
従来のルーツブロワでは騒音やブロワ室内が大変熱くなってしまい従業員の方へ身体的負担が大きいという状況でしたが、ターボブロワ導入後は大幅に改善され、ブロワ室内はとても快適な環境になり会話もできる状態になりました。
また、メンテナンス面でも頻繁に切れていたベルトの交換や、夜間の緊急対応が不要になり、現場の管理が非常に楽になりました。
導入した後の運用では、より効率的な運用を行うため、試算時の想定や従来のブロワよりも能力を上げて運用しています。
そのため純粋な比較をすることはできませんが、追って導入した別工場では、電気代削減効果が顕著に表れております。
◆メンテナンス効率の向上
従来のルーツブロワでは、フィルター清掃やフロースイッチの交換など、頻繁なメンテナンスとそれに伴う費用が発生していました。
ターボブロワの導入とプレミアムパックのご契約により、計画性を持ってメンテナンスを行うことが可能になり、効率が向上しました。
ターボブロワへの更新で、製造現場のオペレーターの負担がとても少なくなりました。
以前はフィルターやオイル交換、ブロアポンプ冷却水用クーリングタワーの毎日のストレーナー清掃、冷却水設備の閉塞防止のための薬品洗浄、配管の更新など、多くの作業が日常的に発生していました。
さらに、モーターやブロワ本体の定期交換に加え、突発的な故障時の対応も大きな負担となっていましたが、導入後はこうした業務が大幅に減り、安心して安定した設備運用が可能になりました。
業務の効率も上がり、日々の運用にも余裕が生まれてありがたく感じています。
多くの効果を感じていただけるようで、導入した私どもも大変嬉しく思います。
引き続き、スムーズな運用ができるようサポートさせていただきます。
鶴見製紙様はデジタル技術を的確に用いることにより、次のような3つのDX戦略を推進し、製造プロセスの炭素排出量を一層削減して削減効果を「数値化」し、「鶴見製紙の循環の輪」への共感を広げるとともに、「鶴見製紙循環ボックスサービス」を開発して、循環型社会の実現に貢献されています。
各戦略ごとに目標を明確にし達成に向けて推進するため、社長直轄による部門横断の「DX委員会」を設置し、月1回の委員会開催を継続。
また人材育成においては、全社員が参加必須となる「ITツール勉強会」を半期に3回実施する体制を整え、継続的なスキルアップを図られています。
鶴見製紙様の魅力と東上ガスより導入いただいた排水処理設備で使用する曝気用ターボブロワについてご紹介いたしました。
この度、お忙しい中インタビューや工場見学のご案内をしてくださった原様をはじめ、ご協力いただいた従業員の方々へ改めて御礼申し上げます。
販促品としてご利用をご検討のお客様には、ご担当者様をご案内いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
東上ガスでは、本記事でご紹介させていただいたブロワは勿論、ボイラーや太陽光発電、蓄電池などの省エネ機器や環境対策機器を多数お取り扱いしております。
現地調査からアフターフォローまで一括してお任せいただけますので、抱えている課題やお悩み等ございましたら下記よりお気軽にお問い合わせください。
埼玉県を中心に関東一円、静岡県までご対応させていただきます!
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